コンバージョンが計測できているにも関わらず、コンバージョン属性が正しく取得できない場合は、主に以下のような原因が考えられます。
※「全く取得できない場合」、および「一部のコンバージョンだけで計測が出来ない場合」の両方について扱っています
コンバージョン属性の欄が空欄になる場合
取得したいコンバージョン属性がコンバージョンレポート上で空欄になってしまっている場合、単純にコンバージョン属性値の取得設定が欠如しているか、または問題のコンバージョン発生時にウェブアンテナが空の値を受け取っていることが考えられます。
具体的には、以下のような状態になっていないかを確認してください。
1) 計測タグを設置後、コンバージョン属性を埋め込む処理を実装していない
ウェブアンテナでコンバージョン属性を取得するためには、計測タグをそのまま設置するだけではなく、取得したい値を埋め込むために貴社サーバで追加の実装を行う必要があります。
これら実装が行われていない場合、値が空のまま計測されてしまう場合があります。その場合は、こちらのページからマニュアル「計測タグの設置と動作確認方法」をダウンロードし、作業の詳細を確認の上でご対応ください。
2) 計測タグに、取得したいコンバージョン属性の記述が無い
計測タグに期待するコンバージョン属性を取得するための記述が含まれていない場合、その計測タグへとコンバージョン属性を埋め込む実装を行うことが出来ませんから、 1) と同じ理由から、値は空のまま計測されることになります。
この場合は、ウェブアンテナの管理画面から、必要なコンバージョン属性にチェックを入れたうえで該当のコンバージョンページタグを取り出し直し、設置をし直してください。その後、 1 と同様に貴社サーバ上の実装が必要です。
3) 貴社サーバから空の値が渡されている
ウェブアンテナの計測タグは、埋め込まれた値をそのまま計測しますので、空の値が渡された場合はそのまま空の値が記録されます。
貴社サーバの処理に問題があり、コンバージョン属性の埋め込み時に空の値を出力してしまう場合が存在しないかを確認してください。
4) タグマネージャーの設定が出来ていない
タグマネージャーを使用してウェブアンテナの計測タグを配信している場合、計測タグへとコンバージョン属性値を直接埋め込むことが出来ないため、タグマネージャーの設定を介した埋め込みが必要となります。そのため、仮に貴社サーバからの値が正しく吐き出されていても、タグマネージャー上の設定が出来てないと値は空のまま記録されてしまいます。
タグマネージャーの設定に関しては、弊社では詳細のサポートは出来かねますが、 Yahoo! タグマネージャー及び Google タグマネージャでの設定例については、こちらのページで提供している両タグマネージャー用の簡易マニュアルに設定例の記載がありますので、必要に応じてご参照の上で設定を行ってください。
5) ユーザが JavaScript が有効ではないブラウザを使用している
ウェブアンテナのコンバージョン属性は、仕様上、ユーザが JavaScript が無効なブラウザでアクセスした場合は計測することが出来ず、空欄となります。
6) 下記「”undefined”という値が取得される場合」のいずれかに該当する
コンバージョン・イベント属性の欄が空欄になる場合の要因としまして、実装次第では、下記でご案内している「”undefined”という値が取得される場合」のいずれかによって引き起こる場合もございます。
特にタグマネージャーをご利用になっているときには、「”undefined”という値が取得される場合」の各項目もご確認いただくとよいかと存じます。
“undefined” という値が取得される場合
空欄ではなく、 “undefined” という値が取得されてしまう場合、これは JavaScript のソースコード上で、定義されていない変数を参照した場合のエラーと思われます。
そのため、計測タグへの属性値の埋め込みに JavaScript を使用している、あるいはタグマネージャーを介して JavaScript 変数を参照している場合に、それらの実装が正しく行えてない可能性が考えられます。
具体的には、以下のような状態になっていないかを確認してください。
1) 貴社サーバの実装で、必要な JavaScript 変数を出力していない (場合がある)
計測タグやタグマネージャーから JavaScript 変数を参照する設定が正しくても、その変数を貴社サーバが出力していない場合、未定義の変数への参照となって “undefined” が記録されてしまいます。
特に、貴社サーバ上で「全く実装が行われていない」場合だけでなく、「条件によっては、変数が出力されない」ような場合が無いかについては、よく注意してください。
2) 定義している変数名と、それを参照している変数名が異なっている
計測タグやタグマネージャーから JavaScript 変数を参照する実装と、貴社サーバからの変数を出力する実装と、両社が適切に行われていても、互いの変数名が一致しない場合、未定義の変数への参照となって “undefined” が記録されてしまいます。
変数名の「細かな綴り」「大文字小文字」等がきちんと一致しているか、改めて確認してください。
3) 参照する JavaScript 変数が、計測タグの設置・配信よりも後に定義されている
通常、 HTML 文書とそこに含まれる JavaScript コードは上から順番に実行されていくため、もしも計測タグ、あるいは計測タグを配信するためのタグマネージャーのコンテナタグが上に、計測したいコンバージョン属性の変数定義が下に存在してしまうと、「計測タグの発火時には、まだコンバージョン属性の変数が存在しない」という状態になり、結果として “undefined” が記録されてしまうことになります。
特にタグマネージャーを使用している場合、一般にタグマネージャー自身の実行タイミングは非同期となるため、「時々コンバージョン属性が取得できる (変数の定義より後に計測タグが配信される) が、 undefined で取得される場合 (変数の定義より先に計測タグが配信される) もある」という現象が発生することもあります。
必ず、計測タグが実行されるよりも前に参照先の JavaScript 変数が定義されるようにしてください。
4) お客様実装の JavaScript の処理に異常が存在する
その他、何らかの複雑なお客様実装の JavaScript コードを経由してコンバージョン属性を取得している場合、そのコードの途中で異常が存在することで、最終的な結果が “undefined” になってしまう場合があり得ます。
そういった複雑な実装をしている場合、改めてコードに異常が無いかを確認してください。
「ここに動的に●●を埋め込む」という値が取得される場合
ウェブアンテナでコンバージョン属性を取得するためには、計測タグをそのまま設置するだけではなく、取得したい値を埋め込むために貴社サーバで追加の実装を行う必要があります。
これら実装が行われておらず、特に管理画面から取り出したコンバージョンページタグを全くそのままに設置している場合は、値の埋め込み場所を示す「ここに動的に●●を埋め込む」という文字列がそのまま属性値として記録されてしまいます。
その場合は、こちらのページからマニュアル「計測タグの設置と動作確認方法」をダウンロードし、作業の詳細を確認の上でご対応ください。
上記以外の文字列が固定で取得される場合
それ以外のなんらかの文字列が出力される場合は、貴社サーバ側での埋め込み実装に失敗した結果、エラー値や意図しない値がコンバージョン属性値として記録されている可能性があります。
主には次のような例がありますが、他にも何かサーバ上での処理に問題が無いかを総合的に確認してください。
- JavaScript 変数を参照するとき、
variableName
と書くべきところを、"variableName"
とクォートで囲んでしまっている - 貴社サーバでのテンプレート処理がうまくいかず、
{$variable}
や%variable%
のようなサーバ上で動作するはずのテンプレート書式がそのまま記録されてしまっている