本ページでは、Yahoo!タグマネージャーを利用して、ウェブアンテナの計測タグを配信する方法をご説明します。
Yahoo!タグマネージャー側の仕様や設定方法に関しては、提供元のヤフー株式会社にお問い合わせいただくか、ヤフー株式会社提供のご利用ガイドをご参照いただけますようお願いいたします。
ご利用ガイドダウンロード: https://marketing.yahoo.co.jp/download/#ytm
本ページの内容は2018年2月時点のものです。今後Yahoo!タグマネージャーのインターフェースや仕様が変更され、操作方法が変わる可能性もありますのでご了承ください。
本ページの構成
Yahoo!タグマネージャーでのタグの設定方法には、「カタログタグ」と呼ばれるタグマネージャー側で用意されているタグテンプレートを利用する方法と、任意のタグを設定できる「スマートカスタムタグ」を用いる方法の2種類の方法があります。
「カタログタグ」を利用する場合はカタログタグでの設定方法を、「スマートカスタムタグ」を利用する場合は、スマートカスタムタグでの設定方法 をご覧になり設定を行ってください。
※ウェブアンテナ管理画面から取り出せない特殊なタグを設定する場合は、「スマートカスタムタグ」での設定が必須となります
カタログタグでの設定方法
1. 入口ページタグ、コンバージョンタグの設定方法
本章では、入口ページタグとコンバージョンタグを用いて、ユーザがページを表示したタイミングで計測を行う設定についてご案内します。
手順1: タグの追加から、ウェブアンテナのタグを検索する
まず、Yahoo!タグマネージャーにログインし、「サービスタグ管理」タブから、「サービスタグを追加」ボタンをクリックし、新しいカタログタグの選択画面を開いてください。
カタログタグの一覧が表示されるので、ここで検索欄に「ウェブアンテナ」とカタカナで入力すると、ウェブアンテナのタグを見つけることができます。
手順2: タグの種類を選択する
次に、設定するタグを4つの種類から選択します。以下の表を参考に、該当するタグの名前をクリックしてください。
入口ページタグ
広告や自然流入を計測するため、広告のリンク先LPや全ページに一括で設置するタグ |
「ウェブアンテナ入口ページタグ」をクリック |
コンバージョンタグ
通常のコンバージョンを計測するため、フォームの完了ページや確認ページなどに設置するタグ |
「ウェブアンテナコンバージョンタグ(通常計測)」をクリック |
onclickコンバージョンタグ
リンクやボタンのクリックをコンバージョンとして計測する場合に設置する特殊なタグ |
「ウェブアンテナコンバージョンタグ(オンクリック計測)」をクリック |
イベントコンバージョンタグ
その他、ページで発生した何らかのイベントをコンバージョンとして計測する場合に設置する特殊なタグ |
「ウェブアンテナコンバージョンタグ(その他イベント計測)」をクリック |
「onclickコンバージョンタグ」や「イベントコンバージョンタグ」を設置する場合、あるいはコンバージョン属性を取得する場合は、Yahoo!タグマネージャーの設定方法について詳しい知識が必要となります。
ご不安な場合は、該当のタグだけはページに直接設置することをご検討ください。
手順3: タグに必要な情報を、ウェブアンテナ管理画面からコピーする
必要なタグの種類を選択すると、タグに必要なIDやパラメータを設定する画面に移動します。これらの値は、ウェブアンテナの設定画面から「計測タグ」ページを開き、通常のタグの該当する箇所からコピーして設定してください。
入口ページタグの場合
ウェブアンテナの管理画面で「入口ページタグ」を選択し、表示されたタグから下図のように「広告主ID」をコピーして貼り付けてください。
「サービス名」には自由なタグの名前を設定できます。「ウェブアンテナ 入口ページタグ」等の分かり易い名前を入力し、「タグを作成」ボタンをクリックしてください。
コンバージョンタグの場合 (通常、オンクリック、その他イベント)
ウェブアンテナの管理画面で該当する「コンバージョンページタグ」を選択し、表示されたタグから下図のように「広告主ID」と「コンバージョンパラメータ」をコピーして貼り付けてください。
なお、「完了ページ用」「確認ページ用」等で複数のタグが表示された場合、Yahoo!タグマネージャー上のタグもそれぞれで複数設定する必要があります。
「サービス名」には自由なタグの名前を設定できるので、「ウェブアンテナ 会員登録完了ページタグ」等の分かり易い名前を入力し、「タグを作成」ボタンをクリックしてください。
コンバージョン属性の取得について
コンバージョンタグでコンバージョン属性を取得する場合、「コンバージョン属性」欄に取得したい属性の情報を入力する必要があります。
ただし、Yahoo!タグマネージャーでコンバージョン属性を取得するには複雑な設定が必要となるため、Yahoo!タグマネージャーの機能を十分に把握されている場合のみご利用ください。
具体的なコンバージョン属性の取得方法は、簡単な概要を 次の章 でご説明いたします。
手順4: タグを配信するURLを設定する
タグを配信するURLを設定し、保存します。「サービスタグ管理」タブから先ほど登録したタグを選び、「新しいインプットを設定」ボタンを押して設定してください。
URLに「*」「**」などのワイルドカード記法や正規表現を使うことで、柔軟な指定が可能です。
指定方法の詳細は、ヤフー株式会社にお問い合わせ頂くか、ヤフー株式会社提供のご利用ガイドをご参照ください。
ご利用ガイドダウンロード: https://marketing.yahoo.co.jp/download/#ytm
手順5: タグが正常に配信されるか確認する
設定が完了したら、以下のいずれか、または全ての方法で、正しくタグが配信されているかどうかをご確認ください。
- ヤフー株式会社提供のツール「タグインスペクター」を使用し、実際のページで必要なタグが配信されているかを確認する
- Yahoo!タグマネージャーの「サービスタグ管理」画面から、設置したタグのタグ実行数が増えることを確認する
2. コンバージョン属性の取得方法
※コンバージョン属性取得には、「コンバージョン属性取得オプション」の契約が必要です
Yahoo!タグマネージャーで、コンバージョン時のユニークなID等をコンバージョン属性として取得する場合、以下のステップでタグマネージャーの機能でタグに値を埋め込む必要があります。
この機能は、Yahoo!タグマネージャーでは「データエレメント」と呼ばれています。以下に簡単な手順をご説明しますので、テスト環境などで十分にお試しの上、ご活用ください。
なお、各機能や操作の詳細については、ヤフー株式会社にお問い合わせ頂くか、ヤフー株式会社提供のご利用ガイドをご参照ください。
ご利用ガイドダウンロード: https://marketing.yahoo.co.jp/download/#ytm
手順1: ページ上に、埋め込みたい値をJavaScript変数で準備しておく
まず、コンバージョン属性の埋め込みを行うページのHTMLソース上に、埋め込みたい値を準備しておきます。ここでは一番簡単な方法として、それぞれの値をJavaScript変数として準備する方法をご説明します。
HTML内の、Yahoo!タグマネージャーのユニバーサルタグよりも上部の位置に以下のように記述を行ってください。
:
<script type=”text/javascript”>
window.wa_order_id = ‘order_0123’;
window.wa_total_amount = ‘29800’;
</script>
:
:
<!– Yahoo!タグマネージャーのユニバーサルタグ –>
:
この例では、wa_order_id という名前で注文番号「order_0123」を、wa_total_amount という名前で合計金額「29800」を準備しています。
「order_0123」「29800」といった値は、HTMLの出力時にサーバ側のプログラムで埋め込むか、ページ表示時にブラウザ側のプログラムで値を格納する方法を用いて動的にセットしてください。
※既にページ上に値が存在する場合、複雑なデータバインディングエクスプレッションを用いれば値を取得可能ですが、詳しくわからない場合は上記の方法を推奨します
手順2: Yahoo!タグマネージャー上で、「データエレメント」を追加する
次に、Yahoo!タグマネージャーの管理画面を開き、「データディクショナリー」タブから「データエレメントを追加」ボタンをクリックしてください。
この「データエレメント」が、タグの中に値を埋め込む仕組みで、「どんな名前の値を拾ってきて、埋め込む予定なのか」を設定します。
「データエレメント名」には任意の名前を、「データエレメントの説明」にはどんな値を取得するのかを記入し、「保存」ボタンをクリックしてください。
手順3: タグにデータエレメントを埋め込む
設定するウェブアンテナコンバージョンタグの中に、コンバージョン属性としてデータエレメントを埋め込みます。
埋め込みには「コンバージョン属性」欄を使用します。左側には、ウェブアンテナの「コンバージョン属性」設定画面に登録された、対応するコンバージョン属性の「クエリ」を、右側にはデータエレメントを入力します。
データエレメントは、手順2で名づけた「データエレメント名」を「[[]] (二重四角かっこ)」で囲み、
[[order_id]]
のような形で入力してください。
(データエレメント欄の右側にある矢印ボタンを押し、登録したデータエレメントを選択するという方法でも入力できます)
複数のコンバージョン属性を設定する場合は、「キーバリューペアの追加」リンクをクリックすると行を増やすことができます。
手順4: データエレメントとデータバインディングエクスプレッションをタグに紐付ける
最後に、通常のタグの設定と同様に、対象URLを設定します。ただしその際に、先ほど設定したデータエレメントと、「具体的にどのページの、どの値を、どうやって拾ってくるのか」を表す「データバインディングエクスプレッション」を設定する必要があります。
「ウェブサイト」タブから設定したURL条件を選び、「バインディング」タブの中にある「データバインディング」タブから、「データバインディングを追加」ボタンを押します。
「データエレメント」では、手順2 で作成したものを選択します。「データバインディングエクスプレッション」には、データエレメントとページの組み合わせに対して、値を取得するためのJavaScript表現を記述します。
手順1 の例のように、単純にJavaScript変数を設定した場合は、その変数の名前を「wa_order_id」等と入力するだけで値を取得できます。
複数のコンバージョン属性を取得したい場合は、以上の手順2~手順4をサービスIDまたはコンバージョン属性の数だけ繰り返してください。
全て入力が終わったら、保存して設定完了です。実際にコンバージョン属性が取得できているか、こちらのページ から「計測タグの設置と動作確認マニュアル」を参照し確認してください。
3. イベント計測の設定方法(リンククリックの場合)
本章では、特定のリンクがクリックされたタイミングでコンバージョンを計測する場合の設定例を解説します。
ページ上での特定のイベント発生をきっかけに計測を行う場合、Yahoo!タグマネージャー上でイベントの内容に応じた条件設定が必要になります。リンククリック以外のイベントについては、ヤフー株式会社にお問い合わせ頂くか、またはヤフー株式会社提供のご利用ガイドをご参照ください。
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※イベント計測の際は、Yahoo!タグマネージャーの設定方法について詳しい知識が必要です。不慣れな場合には、該当のタグだけはページに直接設置することをご検討ください。
注意 : イベント発生時にページ遷移が発生する場合は、別タブで開いてください
計測したいイベントがページ遷移を伴う場合、一部のブラウザではイベントの計測処理よりもページ遷移が優先されてしまい、計測が行われません。計測処理を確実に行うために、遷移先のページは別タブで開くようにしてください。
イベント発生時の挙動 | 計測可否 |
---|---|
|
○ 計測できる |
|
○ 計測できる |
|
× 計測できない |
例えば、<a>タグのリンククリックを別タブで開くようにする場合、該当する<a>タグに下記のようにtarget=”_blank” 属性を追加します。
<a id=”onclick_id” target=”_blank” href=”https://xxxxxx.co.jp/yyyyyy.html”>リンク</a>
ただし、別タブで開くことで、ユーザがウェブサイトを利用する際の体験を損ねてしまう場合もあります。別タブで開くことでユーザに悪影響を及ぼさないか、事前に検討されることを推奨します。
手順1: 計測したいリンクにid/classを振る
Yahoo!タグマネージャー上でイベント条件を設定するには、そのイベントに関わるページ内要素をYahoo!タグマネージャーが識別できるようにする必要があります。
リンクのクリックを計測する場合、計測したいリンク部分のHTML要素の中に、id=”●●”またはclass=”●●”という記述を付け加えます。(●●の部分には識別用に任意の名前を指定してください)
以下の例では、リンクに”onclick_id”というidをつけています。
<p><a id=”onclick_id” target=”_blank” href=”http://xxxxxx.co.jp/yyyyyy.html”>リンク</a></p>
注意 : イベント計測用のid/class名は、計測したい要素のみに付与してください
手順1で指定したidまたはclassの名前が目的外の要素に記述されていると、その要素がクリックされたときにもタグが配信され、計測数値が上振れしてしまいます。特に既存のidまたはclass名を流用される場合はご注意ください。
手順2: 新しいイベントを作る
次に、イベントを計測するための箱を作ります。
「ウェブサイト」画面の中にある「イベント」タブから、新しいページイベントを追加できます。
「イベント名」には分かりやすい識別子を、「イベントの説明」にはどんなイベントを計測するのかを記入し、「ページイベントを追加」ボタンをクリックしてください。
手順3: イベント条件を設定する
通常と同様に、タグと対象サイトの設定をします。それに加えて、手順2で作った箱を対象サイトの設定と紐付け、その箱がイベントを計測するための条件を指定しておく必要があります。
今回の場合、「特定のリンクをクリックしたときのみタグが配信される」という条件を設定する必要があります。
ページ詳細画面の「バインディング」タブの中にある「イベントバインディング」タブから、新しいページイベントを追加できます。「イベント」は手順2で作ったものを選び、「トリガー」は一覧の中から「click」を選択します。「バインディング方法」については、「?」マークをクリックしてヘルプを確認し、いずれかを選択してください。
「エレメントセレクター」には、手順1で設定したidまたはclassの名前を記入します。このとき、idであれば頭に「#」を、classであれば頭に「.」をつけて入力してください。
手順4: タグ実行条件を設定する
最後に、先ほど作ったイベントをタグ自体の実行条件に結びつける設定が必要です。これを忘れると、リンクがあるページにアクセスしただけでコンバージョンが上がってしまいますのでご注意ください。
「サービスタグ管理」画面から設定中のタグを選択し、「タグ実行条件」タブを選択してください。画面下部にある「イベントに対する条件の追加」を押し、プルダウンの中から手順2・3で作ったイベントを選択します。下図のように、イベント名がプルダウンの上に表示されれば、選択済みとなっています。
全て入力が終わったら、保存して設定完了です。指定したイベントが発生するタイミングで実際にタグが動作するか、こちらのページ から「計測タグの設置と動作確認方法」マニュアルを参照し確認してください。
スマートカスタムタグでの設定方法
Yahoo!タグマネージャーでは、ウェブアンテナの管理画面から取り出せない特殊タグを含む任意のタグを、「スマートカスタムタグ」という形で設定することが可能です。
スマートカスタムタグを追加したい場合は、サービスタグ選択画面の左下か右上に書かれた「スマートカスタムタグを追加」リンクをクリックしてください。
タグの設定画面が開くので、「サービスタグ情報」欄にタグを直接貼り付けて保存すれば設定が完了します。
スマートカスタムタグご利用時の注意
スマートカスタムタグを使用する場合、ウェブアンテナのタグは、同じページに複数配信することができません。複数配信してしまうと、タグが正常に動作しない場合があります。
特に、一括で入れている「入口ページタグ」と、個別のページに入れている「コンバージョンタグ」とが重複するケースが多いので、「対象外URL」を活用するなどして、配信設定が重複しないようにお気を付けください。
つまずきやすいポイント
タグを設定してもうまく動作しない場合、以下のような点をご確認ください。
配信先ページに、「ユニバーサルタグ」は埋まっていますか?
Yahoo!タグマネージャー上で配信設定を行っても、配信先のページ自体にYahoo!タグマネージャーの「ユニバーサルタグ」が設置されていない限り、タグは配信されません。
例えば、PCサイトでは「ユニバーサルタグ」を設置していても、スマートフォンサイトには設置していない、といった場合もございますのでお気を付けください。
ページ設定のURLは間違っていませんか?
配信先ページのURLパターンは、1文字でも一致しなければタグは配信されません。
例えば、次のような場合に想定通りタグが配信されないことがあります。「*」や「**」といったワイルドカード記法をうまく使い、正しくURLパターンを設定してください。
- 「https」のページに、「http」のURLパターンを設定してしまった
- URLの最後にスラッシュがあるのに、無いURLパターンを設定してしまった (もしくは、その逆)
- ウェブアンテナやGoogle Analyticsなどの計測パラメータが付いた結果、設定したURLとは異なるURLでアクセスされていた
タグは有効になっていますか?
Yahoo!タグマネージャー上では、タグを追加した直後は「無効」に設定されており、これを「有効」にしなければ配信されません。
なお、「プレビュー」になっている場合は、Yahoo!タグマネージャーを管理している自分だけには配信されるのに、一般ユーザがアクセスしたときは配信されないといった状況も起こりますのでお気を付けください。
同じURLでも内容が違うページはありませんか?
例えば申込フォームの「確認ページ」と「完了ページ」等、URLは同じでも内容が異なり、配信したいタグも異なる場合があります。
こういった場合は、単純にURLで配信先を設定することができないため、該当ページには直接設置するか、「タグ実行条件」等を活用して、「完了ページ用タグ」は「完了ページ」のみに配信されるようご設定ください。
タグに設定した「広告主ID」や「コンバージョンパラメータ」に不要な文字が混じっていませんか?
「広告主ID」や「コンバージョンパラメータ」が誤っている場合、タグは配信されても、ウェブアンテナ上では正しく計測がされません。
コピーするときにスペースや記号が混じってしまっていないかを確認してください。
同じページにYahoo!タグマネージャーと直接設置のタグが混ざっていませんか?
同じページに、Yahoo!タグマネージャーで配信されるウェブアンテナのタグと、直接設置したウェブアンテナのタグが混在する場合、環境によっては片方がうまく動作しなくなる場合があります。
例えば、入口ページタグはYahoo!タグマネージャーを使って一括配信しているが、コンバージョンタグは直接設置している場合等が考えられます。
こういった場合は、該当ページへは全て直接設置するか、Yahoo!タグマネージャー上で該当ページを「対象外URL」に追加して除外するなどして、同じページへのウェブアンテナタグ配信方法が混在しないようにしてください。